記事内容更新日:2023年9月18日
日本国憲法第27条(勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止)を分かりやすくするために、条文を平易な文章に変換した後、自分なりの要約などをブログに書いてみようと思います。
憲法条文の中には、平易な文章に変換しなくても簡単に理解できるものもありますが、とりあえず、すべての条文を平易化しています。
憲法第27条では、国民には働く権利や義務があること、働く際の条件の基準は法律で定めること、児童の労働を原則的に禁止することが書かれています。
※1 記事内容に誤りがある場合などは、その都度、加筆・修正しますので、気がついた方はコメントやメールなどで教えて頂けると助かります。
※2 本来、条文の第1項の番号は省略されるのですが、分かりやすいように番号を付しています。また、条文を掲載する際は、項をアラビア数字、号を漢数字で表記します。
憲法第27条を平易化
まずは、憲法第27条の条文をそのまま掲載します。
第二十七条1 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
3 児童は、これを酷使してはならない。
次に、憲法第27条の条文を平易化したものを掲載します。
第二十七条1 すべての国民は、勤労(働く)の権利を有し、勤労(労働の)義務を負う。
2 賃金、就業時間、休息その他の勤労(労働)条件に関する基準は、法律で定める。
3 児童は、酷使してはならない(児童の労働は原則的に禁止)。
憲法第27条の要約等
日本国憲法第27条(勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止)は、国民には働く権利・義務があること、働く際の条件の基準は法律で定めること、児童の労働を原則的に禁止することについて書かれています。憲法第27条を要約します。
- 国民は働く権利を有し、労働する義務を負っている
- 働く際の条件の基準は法律で定める
- 児童の労働は原則的に禁止する
憲法第27条に書かれている条文内容はこんな感じです。条文そのままですね。
勤労の権利には、国民が勤労の自由を侵害されないという自由権的側面と国民が国に対して働く機会が得られるような施策を要求するという社会的側面があり、憲法第27条は、主に社会的側面に関して規定されていると考えられています。
勤労の権利を実質化するための施策として、職業安定法、雇用保険法、男女雇用機会均等法などの法律があります。
勤労の義務については、義務とは書いていますが、国が国民に対して働くことを強制したりできるわけではないので注意してください。
憲法第27条2項で、賃金や就業時間などの勤労(労働)条件を法律で定めるとわざわざ規定しているのは、経済的弱者の労働者を保護するためです。憲法27条2項に関する法律に労働基準法があります。
憲法第27条3項に「児童は酷使してはならない」とありますが、絶対的に禁止しているわけではなく、児童でも制限はあるけど働くことができる場合があります。例えば、芸能界の子役やアイドルですね。こういった職業の児童は、制限はありますが働くことはできます。18歳未満は、何らかの制限があると考えてください。
憲法平易化・要約の関連リンク
日本国憲法第27条(勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止)を平易な文章に変換した後、間違いやすい箇所なども記載して要約してみました。今後、憲法27条に関することは、この記事に追記していくので更新日が新しくなっていたら、追記内容を確認して頂けると嬉しいです。
自分自身の復習のために条文の平易化作業をしているだけですが、この憲法の条文の平易化作業が、司法書士試験や行政書士試験、公務員試験などの憲法が試験科目となっている独学受験生にとって少しでも助けになれば幸いです。自宅で学習する際の暇つぶしにでも読んでください。それではまた。
最後に日本国憲法を平易化・要約した関連記事のリンクを貼っておきますので、併せて読んで頂けると嬉しいです。
▶日本国憲法第28条(勤労者の団結権及び団体行動権)を「日本国憲法第28条(勤労者の団結権及び団体行動権)を分かりやすくする」で平易化・要約しています。
▶日本国憲法第26条(教育を受ける権利と受けさせる義務)を「日本国憲法第26条(教育を受ける権利と受けさせる義務)を分かりやすくする」で平易化・要約しています。