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日本国憲法第31条(生命及び自由の保障と科刑の制約)を分かりやすくする

記事内容更新日:2024年2月12日

日本国憲法第31条(生命及び自由の保障と科刑の制約)を分かりやすくするために、条文を平易な文章に変換した後、自分なりの要約などをブログに書いてみようと思います。

憲法条文の中には、平易な文章に変換しなくても簡単に理解できるものもありますが、とりあえず、すべての条文を平易化しています。

憲法第31条では、刑罰等を科すには法律の定める手続が必要であることが規定されています。

※1 記事内容に誤りがある場合などは、その都度、加筆・修正しますので、気がついた方はコメントやメールなどで教えて頂けると助かります。

※2 本来、条文の第1項の番号は省略されるのですが、分かりやすいように番号を付しています。また、条文を掲載する際は、項をアラビア数字、号を漢数字で表記します。

憲法第31条を平易化

まずは、憲法第31条の条文をそのまま掲載します。

第三十一条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

次に、憲法第31条の条文を平易化したものを掲載します。

第三十一条 誰も、法律で定めた手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

憲法第31条の要約等

日本国憲法第31条(生命及び自由の保障と科刑の制約)は、刑罰等を科すには法律の定める手続が必要であることについて書かれています。憲法第31条を要約します。

  • 刑罰等を科すには法律の定める手続きが必要

憲法第31条に書かれている条文内容はこんな感じです。これも条文のままですね。

憲法第31条は、刑罰等を科す際の手続を法律で定めることによって、公権力を拘束し、人権を手続的に保障するという趣旨の条文です。

憲法第31条の「法律」とは、形式的意味の法律をいい、国会で成立した法律でしか刑事手続の定めはできないのが原則ですが、例外的に最高裁判所や下級裁判所の規則で刑事訴訟に関する手続を定めることも許されます。

憲法第31条では、「法律の定める手続」と規定されており、明文上は「手続の法定」を要求していますが、それだけでなく、法律で定められた手続きの内容が適正であること(手続の適正)、実体も法律で定めなければならないこと(実体の法定)、法律で定められた実体規定も適正であること(実体の適正)も要求していると解されています。正直、私はいまいち分かっていませんが、手続の法定だけを要求しているわけではないんだなと覚えておきました笑。

適正な手続の内容として重要なのが「告知と聴聞を受ける権利」です。公権力が国民に刑罰等を科す際は、当事者にあらかじめその内容を告知し、弁解と防御の機会を与えるようにしています。判例では、この「告知と聴聞を受ける権利」は憲法31条に含まれているとされています。

判例では、憲法第31条は刑事手続についての規定ではあるが、行政手続においてもまったく31条の保障が及ばないとはしていません。つまり、行政作用の性質によっては、31条の保障が行政手続においても及ぶということです。31条は行政手続にも準用されることもあるということですね。

憲法第31条には「法律」とあるので、「条例」で刑罰を科すことができるのかという問題がありますが、判例では、条例によって刑罰を定める場合には、「法律の授権が相当な程度に具体的であり、限定されていれば足りる」としているので、条例でも刑罰を科すことはできます。

憲法平易化・要約の関連リンク

日本国憲法第31条(生命及び自由の保障と科刑の制約)を平易な文章に変換した後、間違いやすい箇所なども記載して要約してみました。今後、憲法31条に関することは、この記事に追記していくので更新日が新しくなっていたら、追記内容を確認して頂けると嬉しいです。

自分自身の復習のために条文の平易化作業をしているだけですが、この憲法の条文の平易化作業が、司法書士試験や行政書士試験、公務員試験などの憲法が試験科目となっている独学受験生にとって少しでも助けになれば幸いです。自宅で学習する際の暇つぶしにでも読んでください。それではまた。

最後に日本国憲法を平易化・要約した関連記事のリンクを貼っておきますので、併せて読んで頂けると嬉しいです。

▶日本国憲法第32条(裁判を受ける権利)を「日本国憲法第32条(裁判を受ける権利)を分かりやすくする」で平易化・要約しています。

▶日本国憲法第30条(納税の義務)を「日本国憲法第30条(納税の義務)を分かりやすくする」で平易化・要約しています。