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通貨切り下げと通貨切り上げとは何かを簡単に解説

政治・経済系のニュース番組などを視聴していると、「通貨の切り下げ」や「通貨の切り上げ」という用語が使われていることがたまにあります(最近はないかな笑)。今日は、その2つの用語となかなか聞きなれない「実効為替レート」について軽く解説してみようと思います。

専門的に詳しく解説するわけではないので、通貨の切り下げや切り上げ、実効為替レートという言葉を初めて聞いたという方に読んで頂けると嬉しいです。

※内容に誤りがあれば、コメント等で教えて頂けると助かります。

通貨切り下げとは通貨を弱くすること

為替レートが表示された画面

「通貨切り下げ」とは、固定相場制を採用している国が自国の通貨を弱くなるよう(安くなるよう)に為替レートを引き下げることです。

通貨切り下げは、自国の輸出企業の競争力が高まるメリットがありますが、逆に輸入品の価格が値上がりするというデメリットもあります。

通貨切り下げは、固定相場制を採用している国が実施するものなので、変動相場制を採用している国では実施されません。

通貨切り上げとは通貨を強くすること

「通貨切り上げ」とは、固定相場制を採用している国が自国の通貨を強くなるよう(高くなるよう)に為替レートを引き上げることです。

通貨切り上げは、輸入品の価格が値下がりするというメリットがありますが、逆に自国の輸出企業の競争力が低下してしまうというデメリットもあります。

通貨切り上げも、通貨切り下げと同じく固定相場制を採用している国が実施するものなので、変動相場制を採用している国では実施されません。

実効為替レートは相対的な通貨の実力の指標

「実効為替レート」とは、特定の2通貨間の為替レートだけではなく、多くの通貨に対して円高なのか、円安なのかという相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標のことです。

「円」の場合の実効為替レートは、ドルに対しての強さだけでなく、その他の通貨(ユーロ・ポンドなど)の貿易量や物価変動を考慮した相対的な強さを算出しています。

実効為替レートには「名目実効為替レート」と「実質実効為替レート」があり、名目実効為替レートとは、複数の貿易相手国や地域との為替レートを貿易額に応じて加重平均して算出したもので、実質実効為替レートとは、名目実効為替レートにインフレ率を加味したものをいいます。

通貨切り下げ・切り上げと実効為替レートのまとめ

最後に、通貨切り下げや通貨切り上げ、そして実効為替レートについて簡単にまとめておさらいをしてから終わりにしようと思います。

  • 「通貨切り下げ」とは、自国の通貨が弱くなるように為替レートを引き下げること。
  • 「通貨切り上げ」とは、自国の通貨が強くなるように為替レートを引き上げること。
  • 「実効為替レート」とは、相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標のこと。

通貨切り下げ、通貨切り上げ、実効為替レートについてのまとめはこれくらいにしておきます。また、暇なときにでも政治・経済(株式投資・FXを含む)で使いそうな用語を簡単に解説する記事を書こうと思います。それではまた。

最後に関連記事のリンクを貼っておきますので、併せて読んで頂けると嬉しいです。

▶変動相場制と固定相場制の違いについて「変動相場制と固定相場制とは何かを簡単に解説」で簡単に解説しています。今回の記事に登場した「固定相場制」という用語を知らない方は、こちらの記事で確認してみてください。

▶ドルペッグ制と通貨バスケット制について「ドルペッグ制と通貨バスケット制とは何かを簡単に解説」で簡単に解説しています。これらは固定相場制を導入している国のレートを決める方法です。興味のある方は読んでみてください。

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